法人設立時の「創業融資」——日本政策金融公庫の新規開業資金を使うための準備

法人設立と同時に資金調達を考えるなら、日本政策金融公庫の創業融資が有力な選択肢。申込みに必要な準備と審査のポイントを解説。

法人設立時の資金調達で選ばれる「創業融資」

法人を設立して事業を始める際、自己資金だけでは運転資金や設備投資が足りないケースは少なくありません。そこで多くの起業家が利用するのが、日本政策金融公庫の「新規開業資金」をはじめとする創業融資です。民間の銀行融資は実績のない新設法人には貸し渋られることが多い一方、日本政策金融公庫は創業間もない事業者向けの融資制度を整えており、無担保・無保証人で利用できる枠もあります。

審査で重視される「自己資金」の考え方

創業融資の審査では、自己資金の額とその「出所」が重視されます。以前は自己資金要件が明確に設けられていましたが、現在は要件が緩和された制度もあります。とはいえ、自己資金が全くない、あるいは急に大きな金額が口座に振り込まれているといった状態は、審査担当者から見て計画性が乏しいと判断されやすいため、日頃からコツコツ貯めてきた資金であることが通帳の履歴などで示せると有利になります。

事業計画書の作り込みが合否を分ける

創業融資の審査で最も重視されるのが事業計画書の内容です。売上の根拠が曖昧な計画は通りにくく、想定する顧客層、価格設定、競合との違い、資金の使い道を具体的な数字とともに説明できることが求められます。法人設立の登記が完了する前後のタイミングで事業計画書の作成に着手し、必要であれば税理士や商工会議所の創業相談窓口に添削を依頼すると、審査通過率を上げやすくなります。

申込みから融資実行までの流れ

創業融資は申込みから面談、審査を経て、実行まで一般的に1ヶ月から1ヶ月半程度かかります。法人口座の開設と並行して準備を進める起業家も多く、資金が必要になる時期から逆算して早めに申込みのスケジュールを組むことが重要です。法人設立の手続きと創業融資の準備は同時並行で進められるため、設立登記の完了を待たずに事業計画書の作成に取りかかることをおすすめします。

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